部屋の換気扇がうるさい原因は？異音への対処法から賃貸物件での注意点もご紹介！

キッチンや浴室など設置されている換気扇。

しばらく使っているものになると、「ガタガタ」「ゴー」といった音が出ることがあります。

こうした異音は、『うるさい』と感じる以外にも、換気扇の不具合や劣化を知らせるサインのことも。

放置することで騒音の悪化や機能の低下、最悪の場合で他部分の故障などにつながり、換気扇の交換が必要になるケースも予想できます。

この記事では、換気扇がうるさい原因から対処法、専門家に異音対策を任せるメリットなどについて解説していきます。

「我が家の換気扇がうるさい」の主な原因5選

換気扇の異音が気になるとき、その原因はひとつではないことも。

小さな不具合の積み重ねで音が大きくなっている場合もあれば、部品の劣化が進んでいる可能性も考えられます。

まずは原因を整理し、「自分で対応できるかどうか？」を見極めることが大切です。

ファンやプロペラの汚れ・バランスの崩れ

換気扇のファンにホコリや油汚れがたまると、重さのバランスが崩れて回転時に振動が起きます。

これがガタガタとした異音につながることがあります。

特にキッチンの換気扇は、油や煙を吸い込むため、汚れやすいです。

汚れを放置するとファンの動きが不安定になり、音だけでなく換気効率の低下も招いてしまいます。

ベアリングやモーターの摩擦・経年劣化

換気扇は長年使うことで、モーターやベアリングが摩耗し、動作音が大きくなっていきます。

摩擦が増えると金属音や唸り音が出ることがあり、放置するとさらに部品が傷みます。

軽度の劣化なら注油やメンテナンスで改善することもありますが、摩耗が進んだ場合は部品交換や本体の取り替えが必要になる場合も。

ネジの緩みや取り付け不良

換気扇本体やカバーを固定しているネジが緩むと、本体が振動して共鳴音が出ることがあります。

これは設置時の取り付け不良や、長年の使用による振動の積み重ねが原因のことが多いです。

ネジを締め直すだけで音が静かになることも多く、比較的簡単に対処できる問題のことも少なくありません。

異音が気になったときは、まずカバー周りを点検してみるとよいでしょう。

異物の混入（虫やほこり）

換気扇の種類によっては、外に面した場所に設置されていることもあります。

その場合、外部から入り込んだ小さな虫やホコリ、時には砂や小石が換気扇の内部にたまることも。

ファンに触れるとガリガリとした異音が出たり、摩耗の原因になったりします。

異物が原因の場合は、電源を必ず切ってから安全に取り除く必要があります。

配管やダクトの共鳴・振動

換気扇自体に問題がなくても、ダクトや壁、床に伝わる振動で音が大きく感じられることがあります。

特にマンションなどの集合住宅や狭い空間では、共鳴によって低い唸り音や響くような音が生じやすいです。

こうした場合は、換気扇本体の点検だけでなく、配管の固定やダクト部分の改善を行う必要があります。

専門業者に依頼することで、音の伝わり方を抑える工夫をしてもらえる場合も。

換気扇がうるさい時にセルフチェック・対処法

換気扇がうるさい場合、まずは自分で安全にできる範囲で確認してみることも大切です。

作業手順を守って進めれば、思った以上に簡単に改善できる場合も。

ただし、無理をせず、できることから試してみましょう。

電源を切って確認

換気扇を触る前には、必ずブレーカーやスイッチで電源を完全に切ってください。

通電したままでは、万が一の際に感電や指を挟むなどの事故のリスクがあり、かなり危険です。

電源を切ることで、ファンやカバーの取り外しが安全に行えるため、安心して点検や掃除を始めることができます。

外装カバーやフィルター掃除

カバーやフィルターにたまったホコリや油汚れは、ファンの回転を妨げて異音を引き起こします。

中性洗剤を使って洗える部品は洗浄し、しっかり乾燥させてから元に戻しましょう。

乾燥が不十分だと内部に湿気が残り、カビやサビを再発させる原因になることもあります。

使用状況によって違いますが、「掃除は月に一度」など定期的に行うのが理想です。

ネジ増し締め

換気扇の振動音は、目に見えないほどのわずかなネジの緩みから発生することがあります。

そのため、ドライバーでカバーや本体のネジを軽く締め直すだけで、改善されることも少なくありません。

ただし、あまり強く締めすぎると部品を破損させる恐れがあるため、適度な力加減を意識してください。

異物の取り除き（必ず見える範囲で）

ファンの付近に小さなゴミや虫などが入り込んでいると、異音の直接的な原因となります。

電源を切った状態で目に見える範囲の異物を慎重に取り除くと、その場で音が収まる場合もあります。

奥まで手を差し込むとけがの危険があるため、ピンセットや細い棒などを活用し、無理をせずに作業することが重要です。

少しの異物でもバランスを崩して大きな音を立てることがあるため、丁寧な確認が大切です。

専門の業者に依頼する

自分で掃除や点検を行っても状況が改善しない場合は、早めに専門業者に依頼しましょう。

プロの業者なら内部の細部まで徹底的に掃除し、部品の劣化やモーターの不具合を点検してくれます。

業者によっては、必要に応じて部品交換や本体の修理も行ってくれるため、長期的に安心して使い続けることができます。

換気扇掃除やメンテナンスの簡易的な手順

換気扇は汚れやホコリが溜まるとバランスが崩れ、異音や振動の原因になるため、定期的にお手入れが必要です。

ここでは、ご家庭でもできる簡単な掃除やメンテナンスの流れについてご紹介していきます。

分解手順や注意点

原因チェック時と同じように、換気扇の掃除を始める前にも必ず電源を切る・ブレーカーを落とすようにしましょう。

これは感電やケガを防ぐために欠かせない準備です。

そのうえで、取扱説明書を確認しながらカバーやフィルターを外します。

外した部品は紛失しないように一箇所にまとめておき、可能であれば分解の過程を写真に残すと安心です。

ネジや小さな部品の管理を丁寧に行うことで、再度組み立てるときの手間を減らせます。

フィルターやファンなどの洗浄方法

フィルターやファンは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯（40℃）につけ置きすると、油汚れが柔らかくなります。

だいたい30分〜1時間置いた後、ブラシやスポンジで優しくこすり落としてください。

特にプラスチック製の羽根は強くこすると傷がつくので注意が必要です。

しっかりと乾燥させてから取り付けることで、カビの発生を防ぎ、換気扇の性能を保てます。

また、汚れを落とすことで回転のバランスが整い、騒音の軽減にもつながります。

軸受やモーターへの注油

換気扇の異音は、軸受やモーター部分の摩擦によって起こることもあります。

この場合は、市販のシリコングリースや潤滑スプレーを少量注油すると回転が滑らかになり、音が改善されやすくなります。

ただし、潤滑剤の入れすぎは、油の飛び散りなどの逆効果を招くこともあるので注意してください。

取扱説明書の記載を必ず確認し、正しい箇所に適量を使うことが大切です。

もし注油しても改善が見られない場合は、部品の劣化や摩耗が進んでいる可能性があります。

組み立てと動作確認

掃除や注油が終わったら、外した部品を順番に取り付けていきます。

ネジは緩まないように均等に締めることを意識してください。

組み立てが終わったら電源を入れて換気扇を動かし、音の変化を確認します。

動作チェックは長時間回さず、短い時間で「異音や振動が残っていないか？」を見ると安心です。

換気扇の異音を業者に任せるメリット&業者選びのポイント

「自分では原因がわからない」「対応するのが不安」などの場合、無理に分解せず業者に依頼するのが安心です。

専門的な知識から正確に原因を突き止めてもらえるため、結果的に最短距離で解決できることが多いです。

ここでは、業者に任せるメリットと選び方のポイントについてご紹介していきます。

業者に任せるメリット

専門業者に依頼する最大の利点は、正確な診断と安全な作業です。

モーターや配線などの素人では触ると危険な部分も、資格を持ったスタッフが確実に処理してくれます。

さらに、分解や交換も短時間で行ってくれるので、日常生活への影響を最小限に抑えられます。

業者選びの際のポイント

信頼できる業者を選ぶためには、複数社の見積りを比較することが重要です。

診断料や部品代、作業費、出張費などが含まれているかを確認し、後から追加料金が発生しないかチェックしましょう。

電気工事士などの資格を持っているか、実績や口コミで信頼性を確認することも大切です。

また、保証期間や対応の丁寧さも依頼先を決める判断材料になります。

換気扇からの異音対策にかかる費用の目安

プロに異音対策をしてもらう際にかかる費用は、「掃除で直るのか？」「部品交換が必要か？」「本体交換が必要か？」によって大きく変わってきます。

機種の種類や施工環境でも金額は変わるため、あらかじめ大まかな相場を知っておくと安心できるでしょう。

簡単な掃除やクリーニング費用

内部にたまったホコリや油汚れが原因であれば、プロのクリーニングで改善できることがあります。

小型のプロペラ式換気扇であればおおよそ7,000〜15,000円程度、レンジフードやシロッコファンなどの大型タイプでは10,000〜20,000円前後が一般的な相場です。

汚れ具合や追加オプション（コーティングなど）によって金額は変動していきます。

部品交換の場合の費用

モーターや軸受の摩耗によって異音が出る場合は、部品交換が必要になります。

費用の目安はおおよそ3〜6万円程度で、部品の種類や入手の難易度によっては、さらに高額になることも。

まずは業者に診断してもらい、「修理で解決できるのか？」、それとも「本体交換が必要なのか？」を見極めるのが安心です。

本体交換の場合の費用

換気扇自体を交換する場合は、機能やサイズによって費用が大きく変わります。

静音モデルや高機能タイプでは本体価格が高くなり、工事費込みで4〜10万円前後が一般的です。

レンジフードや大規模なダクト工事が必要になるケースでは、部材費や追加工事費がかさむため、現地調査と見積りで総額を確認することが重要です。

賃貸物件で換気扇がうるさい時の注意点

賃貸物件で換気扇がうるさいと感じた場合、自己判断で修理や交換を行うと、後々のトラブルにつながることがあります。

賃貸では原状回復や管理会社との手続きが関係してくるため、冷静に正しい手順を踏むことが重要になってきます。

管理会社や大家への連絡タイミング

換気扇から異音がして簡単な掃除などを行っても解決しない場合、早めに管理会社や大家さんに連絡しましょう。

その際も、電話だけでなく、メールや書面で残しておくと、後できちんとした証拠になります。

小さな不具合でも早めに伝えることで、修理対応がスムーズになり、トラブルの拡大を防ぐことができます。

自己修理する場合のリスクと原状回復

賃貸物件では、入居時の状態に戻す「原状回復」の義務があります。

そのため、自己判断で換気扇の部品交換や分解修理をしてしまうと、退去時に余計な費用がかかる可能性があります。

特に、管理会社などの許可を得ずに改造や着脱を行うことはNGです。

どうしても修理が必要な場合は、必ず管理会社・大家に確認をとり、許可を得てから行うことが大切です。

書面でのやり取りや見積もり時の注意点

業者を手配する必要がある場合には、まず管理会社に相談して、費用負担の範囲を確認しておきましょう。

「誰が修理費を支払うのか？」を事前に合意しておかないと、後で思わぬ請求を受けることもあります。

見積書や作業報告書は必ず受け取り、書面として保管しておくことが安心感につながります。

換気扇からの異音を放置してしまうリスク

換気扇がうるさい状態をそのままにしてしまうと、単なる不快感にとどまらず、故障の進行や健康・安全面でのリスクにつながる可能性があります。

異音は、「機械が不具合のサインを発している」と考えるべきで、放置すれば状況は悪化する一方になってしまいます。

ここでは、異音を放置する代表的なリスクについて解説していきます。

機能低下からの湿気や臭いなどの悪化

換気扇の効率が落ちると、浴室やキッチン、トイレに湿気がこもりやすくなります。

湿気はカビの発生を促し、壁や天井などの建材を傷める原因になり、住まいの寿命を縮めてしまう恐れもあります。

カビはアレルギーや喘息などの呼吸器症状を悪化させるリスクがあるため、家族の健康にも大きな影響を及ぼしかねません。

修理費用・交換費用が高くなる

初期段階での小さな異音であれば、部品の掃除や軽微な交換で改善できることが多いです。

しかし、放置すると摩耗や破損が進行し、モーターやファン全体を交換しなければならない状況に陥る可能性もあります。

そうなれば「数千円で済んだ修理が数万円単位の出費」になることも。

特に古い機種では部品が入手できず、丸ごと交換になるケースもあるため、経済的な負担が大きくなります。

部品落下による怪我

換気扇の内部では、ファンや部品が常に高速で回転しています。

そのため、部品が緩んだり、劣化して異音が出ている場合、その振動で部品が外れて落下する危険性も心配です。

部品自体は小さく軽くても、天井から落ちれば怪我を負う可能性がありますし、調理中であれば火傷や火災の原因にもなりかねません。

また、部品が外れて回転部分に引っかかれば、さらに大きな故障を引き起こすこともあります。

電気系統の故障や発火

モーターや配線に異常があると、摩擦やショートによって過熱し、煙や火花が出る危険性があります。

最悪のケースでは火災につながるため、注意が必要です。

「焦げ臭い匂いがする」「換気扇本体が異常に熱くなる」「頻繁にブレーカーが落ちる」などの現象は、重大な危険信号です。

そのまま使い続けるのはかなり危険なので、必ず電源を切り、専門業者に点検を依頼してください。

周辺設備への悪影響も

換気扇は単体で作動しているように見えて、実際には壁や天井の配管、ダクトと密接に関わっています。

異音や振動が続くと、その振動が壁材や配管に伝わり、「取り付け部のネジが緩む」「ダクトの固定具が外る」などの事態になることも。

その結果、さらなる騒音や振動が起こり、場合によっては壁のひび割れや配管の損傷につながる可能性もゼロではありません。

こうした二次的な被害は、修繕に時間も費用もかかるため、被害が広がる前に専門業者の点検を受ける方が良いでしょう。

換気扇からのうるさい音を予防するための対策

換気扇の騒音は、日々の生活や仕事の集中を妨げる大きな要因となります。

ですが実は、少しの習慣を取り入れるだけで換気扇の音を軽減し、寿命を延ばすことも可能です。

ここでは、無理なく実践できる予防策について解説していきます。

定期的な掃除や点検の習慣化

フィルターやファン部分に油汚れやホコリが溜まると、回転のバランスが崩れ、異音が発生しやすくなります。

そのため、定期的にフィルターを洗浄したり、外装を拭き取ったりすることが大切です。

少なくとも季節の変わり目ごとに簡単な点検を行うと安心できます。

防振対策や設置環境の見直し

換気扇が設置されている周囲の環境も、騒音に大きな影響を与えます。

本体の固定部分が緩んでいたり、壁や天井との間に振動が伝わりやすい状態だと、余計な音が響くことがあります。

防振材を設置したり、支持部の緩みを定期的に確認することで、こうした状況は回避できます。

さらに、買い替えの際には静音設計や高効率モデルを選ぶと、長く快適な環境を維持できるでしょう。

早めに専門家に相談する

換気扇の音に違和感を覚えたときは、自己判断で放置せず、早めに専門業者へ相談することが重要です。

異臭や発熱、頻繁な停止などがある場合は安全性にも関わるため、すぐに対応が必須です。

業者に相談する際は、音の種類や発生頻度、これまで試した対処法などを具体的に伝えると診断がスムーズになります。

換気扇の24時間つけっぱなしもおすすめ！

換気扇を常時稼働させると、室内の湿気がこもりにくくなり、カビや結露の発生を抑えられます。

常時換気は、料理や入浴などで発生する臭いや汚れた空気を早めに排出し、室内の嫌な臭いを軽減します。

継続的に新鮮な外気を取り入れることで、室内の二酸化炭素濃度や揮発性化学物質（VOC）が上がりにくくなり、空気の質を安定させられるようになるのです。

アレルゲンやホコリの滞留を減らすため、アレルギー症状の緩和や室内環境の快適さ向上にもつながります。

また、短時間で頻繁に換気を行うよりも温度差や湿度変動が小さく、建材や家具へのダメージを抑える効果も期待できます。

おわりに

換気扇からのうるさい音が気になるときは、まずは原因を把握して正しく対処することが大切です。

日常的な掃除や点検を続けながら、必要に応じて専門業者に依頼することで、安全で快適な住環境を維持できます。

気になる音は放置せず、早めに対応することが、生活の安心感や健康面の向上にもつながっていきます。

日々の小さなケアの積み重ねが、静かで心地よい暮らしを守る力になっていくのです！