「換気扇の24時間つけっぱなしは効果的!」という話を聞いたことがある方もいるでしょう。
換気扇を24時間つけっぱなしにすることは、健康面はもちろん、経済面でもメリットが多いんです。
とはいえ、常時つけっぱなしとなると、電気代なども心配になります。
そこでこの記事では、換気扇を24時間つけっぱなしにするメリット・デメリットから、気になる電気代の目安、電気代を抑えるコツなどについて解説していきます。
換気扇を24時間つけっぱなしにしても問題ない理由

換気扇は、もともと長時間の連続運転を想定して設計されているため、24時間稼働させても基本的には問題ありません。
低い風量での運転は、消費電力も抑えられているため、長時間稼働しても電気代の負担は大きくないのです。
特に最近の住宅は気密性が高いため、換気を行わないと、湿気や二酸化炭素、生活臭がこもりやすいです。
換気扇を24時間、常時動かすことで、これらのリスクを防ぎ快適で健康的な室内環境を保つことができます。
また、常に空気が循環している状態を維持することで、カビや結露の発生を抑える効果も期待できます。

異常な音や振動が発生した場合は、運転を止めて点検や清掃を行い、必要に応じてプロに相談することが大切です!
換気扇を24時間つけっぱなしにするメリット


換気扇を24時間つけっぱなしにすることは、日常生活において多くの利点をもたらしてくれます。
空気環境の安定や健康面の向上、さらには住まいそのものの寿命にも関わる重要なポイントです。
ここでは、その具体的なメリットについて詳しく解説していきます。
料理中の油や煙、臭いの拡散を防ぐ
キッチンで料理をすると、油や煙、強い臭いがすぐに部屋全体に広がってしまいます。
これを放置すると、壁や家具に油・臭いが染みつき、掃除をしてもなかなか取れなくなることがあります。
24時間換気扇をしておけば、調理後も空気が循環し続け、臭いや油分が残りにくくなります。
常に空気を循環できる
換気扇を常に動かしておくと、室内の空気はいつでも新鮮に保たれます。
特に湿気がこもりやすい浴室やトイレでは、カビや結露の防止に大きな効果を発揮します。
また、空気中のほこりやハウスダストを減らすことができ、アレルギー症状の軽減や感染症の予防にも役立ちます。



「家族全員が安心して生活できる住環境を整えられる」と言っても過言ではないでしょう!
家の寿命も伸ばせる
湿気やカビは住宅にとって大敵です。
放置すると建材が劣化し、住宅の寿命を縮める要因になるケースもあります。
換気扇を24時間稼働させることで湿度をコントロールでき、カビの繁殖を抑えられます。



常時の換気は、家の寿命を延ばし、長期的に見て大きなコスト削減につながります!
ほこりが溜まりづらくなる
洗面所やトイレなど、風通しの悪い狭い空間はほこりが溜まりやすい場所にもなります。
24時間換気を続けていれば、空気の流れが生まれ、ほこりが定着しづらくなるのです。
掃除の手間が減るだけでなく、衛生的な環境を維持するのにも役立ちます。
生活の中で感じる小さなストレスを軽減できるのも大きなメリットと言えるかもしれません。
虫の侵入を減らせる
「換気扇から虫が入ってきて困る」という声は少なくありません。
しかし、換気扇を常時回しておけば、ファンの回転が障害となり、虫が侵入しにくくなります。
また、室内の臭いを外へ排出することで、臭いに引き寄せられる虫が寄り付きにくくなる効果も期待できます。



特に夏場などは、虫の発生を防ぐためにも有効です!
退去時の修繕費用も抑えられる
賃貸住宅に住んでいる方にとって、退去時の修繕費用は大きな心配ごとのひとつです。
カビや湿気によるシミが発生すると、修繕費用がかさむ可能性も出てきます。
その点、換気扇を常につけておくことで、こうしたトラブルを未然に防ぐことができ、結果として余計な費用を支払わずに済むことも多いです。



小さな工夫が、将来の大きな負担軽減にもつながるのです!
換気扇を24時間つけっぱなしにするデメリット


換気扇の24時間稼働は、空気をきれいに保つうえで有効な方法ですが、同時にいくつかのデメリットも存在します。
ここでは、電気代や生活環境への影響、機器の寿命など、具体的な注意点について解説します。
電気代が増える
換気扇を常に動かし続けると、当然ながら電気代が上がる可能性があります。
消費電力は、機種や大きさによって異なります。
例えば、小型のトイレ用換気扇であれば1ヶ月400円以下ですが、キッチンのレンジフードなら600〜700円程度になることがあります。
また、冷暖房を使用している部屋では、換気によって空気が入れ替わるため、冷気・暖気が逃げやすくなり、エアコンの効率が下がることにもつながります。



換気扇の電気代については、後ほどもご紹介していきます!
音や振動からの影響
24時間換気扇を稼働させていると、日常生活の中で常に音や振動が発生する状態になります。
普段は気にならない程度の音でも、夜間の静かな環境では耳障りに感じる方もいるでしょう。
特に睡眠時や在宅ワーク中など、集中したい時間に影響を与える可能性があります。
そのため、音に敏感な方や静かな環境を好む方は、静音性に優れた機種を選ぶことが重要です。
最近は低騒音設計の換気扇も多く販売されているため、買い替えの際に注目すると良いでしょう。
換気扇の寿命の短縮やメンテナンスが増える
換気扇を休みなく稼働させると、モーターやベアリングにかかる負担が大きくなり、結果的に寿命を短くする恐れがあります。
特に油汚れが付着しやすいキッチンの換気扇では、羽根やフィルターに汚れが溜まると効率が落ち、余計に部品への負担を与えてしまいます。
さらに電力消費も増加し、電気代の上昇にも直結します。
この悪循環を防ぐためには、定期的な清掃や点検を行うことが不可欠です。



フィルターの洗浄や内部のメンテナンスを怠らなければ、寿命を延ばしつつ効率的に換気を続けられます!
キッチン・浴室・トイレの換気扇をつけっぱなしにする際の電気代


換気扇の24時間つけっぱなしをする際に最も心配になるのが、「電気代がどのくらいかかるのか?」でしょう。
換気扇のつけっぱなしの際にかかる電気代は、設置場所や機種、使用するモードなどによって大きく変わります。
【換気扇をつけっぱなしにした場合の電気代(目安)】
場所 | 1日の電気代 | 1ヶ月の電気代 |
---|---|---|
キッチン | 約24円 | 約720円 |
トイレ | 約1.5円 | 約47.5円 |
浴室 | 約14円 | 約421円 |
マンションや戸建てなどの環境によっては、「トイレが2箇所以上ある」「2世帯だから浴室も2つ」なども考えられます。
トイレの数が増えても大きく電気代は変わりませんが、浴室の数が増えるなら数百円ほどは上がる可能性が予想できます。
古い機種や強運転を続ける場合は、消費電力も増えるでしょう。



取扱説明書の消費電力を確認して計算するのをおすすめします!
節約にも!換気扇を24時間つけっぱなしにする際のポイント


換気扇を24時間つけっぱなしにしても、大きな問題はありません。
ですが、電気代が気になる方にとっては、少しでも効率よく運転させる工夫が重要になってきます。
ここでは、換気扇を毎日安心して使い続けながら、無駄な電気代を抑えるためのポイントについてご紹介していきます。
窓やドアは閉めておく
換気扇の効率を高めるためには、窓やドアを開けっぱなしにしないことが大切です。
窓を2つ開け、空気の流れを作る換気方法もありますが、特定の部屋を効率的に換気したいなら、空気の流れをできるだけ一定に保つ必要があります。
窓やドアを閉めておくことで、換気扇の力が分散せず、効率よく換気が行えるのです。



余分な電力を消費せず、室内の空気環境を整えることにつながります!
エアコン併用時には弱にする
夏や冬にエアコンと併用する際は、「換気扇の設定を強にするのではなく弱にする」のがおすすめです。
強にすると外気を必要以上に取り込み、エアコンが余計な力を使うため、電気代がかさみます。
換気扇は弱運転でも十分に換気は可能で、エアコンの効率を損なわずに快適な室内環境を維持できるでしょう。



季節や天候に応じて調整しながら使うと、無駄のない運転に!
定期的な掃除
換気扇は使い続けるうちに、フィルターや羽根に油汚れやホコリが付着します。
汚れが溜まると風量が低下し、同じ換気力を維持するために余分な電力が必要に。
1〜3ヶ月に一度のフィルター掃除や、半年〜1年に一度のプロによるクリーニングを受けることで、効率の低下を防ぐことができます。
定期的な掃除は清潔な空気を保つだけでなく、節電にも直結します。
古い換気扇なら交換するのもあり
10年以上前の古い換気扇を使っている場合は、省エネ性能の高い新型に買い替えるのも効果的です。
基本的に換気扇の寿命は、10〜15年程度とされています。
古い機種なら経年劣化の影響から、換気効率の低下や故障へのリスクの上昇なども心配です。
最新の機種は静音性に優れているだけでなく、少ない電力で効率的に換気できるように設計されています。



初期投資は必要ですが、長期的にみると電気代の節約になり、快適さも増すためメリットは大きいです!
電気会社やプランの見直しも
換気扇を24時間つけっぱなしにする生活を続けるなら、電気会社や料金プランの見直しも検討する価値があります。
夜間の電気代が安くなるプランや、家庭の使用状況に合ったプランを選ぶことで、毎月の電気代を抑えることができます。



設備の工夫とあわせて契約内容を見直すことで、トータルの節約効果がさらに高まります!
換気扇を24時間つけっぱなしにするかの判断基準


換気扇を常時運転するかどうかは「家庭の状況」「機器の仕様」「健康や住宅リスク」の3つを軸に判断するとわかりやすいです。
まずは簡単なチェックを行い、必要であれば低風量での試運転をしてから続けるかを決めるのもありです。
生活状況や使用頻度で判断する
「家にいる時間が長く在宅ワークが多い」「小さい子どもや高齢者がいる」「ペットがいる」「頻繁に調理をする」など。
空気が汚れやすい生活パターンであれば、24時間の常時換気の優先度は高くなります。
逆に「日中ほとんど家を空ける」なら、低風量での常時運転や時間帯で切り替えるのが合理的です。
まずは1〜2週間、低風量で試して、室内の臭いや湿度、頭痛や眠気の改善など体調面の変化を観察すると判断しやすいでしょう。
健康や住宅へのリスクで判断する
「過去に結露やカビが発生した経験がある」「室内の湿度が高い」などのご家庭では、24時間の常時換気の効果が大きくなります。
また、家族にアレルギーや呼吸器疾患を持つ方がいる場合も、清浄な空気を保つためには24時間換気が有効です。
一方で、通気性が十分に確保されている住宅であれば、間欠運転や低風量運転で様子を見る方が良いかもしれません。



どちらにしても、湿度計を活用して定期的に確認し、必要に応じて強さを調整するのがおすすめです!
仕様や設置状況で判断する
「使用している換気扇が”連続運転可”と明記されているか?」を取扱説明書で確認することも大切です。
消費電力や騒音値も重要な判断材料になり、古い換気扇やレンジフードは、摩耗や故障のリスクが高まるので注意が必要です。
さらに、設置場所によっても最適な運転方法は変わります。
例えば、キッチンでは強力な換気が必要ですが、寝室では静音性を重視すべきです。



フィルターが汚れていると効率が低下するため、「清掃のしやすさ」「メンテナンス性」も考慮に入れると安心です!
24時間換気システムの必要性について


2003年以降に建築された住宅では、シックハウス対策として「24時間換気システムの設置」が義務化されています。
これは、”建材や家具から発生するホルムアルデヒドなどの有害物質を減らし、居住者の健康を守る”ための仕組みです。
換気扇を止めてしまうと、快適性が損なわれるだけでなく、健康や建物への悪影響が出るリスクが高まります。
特に気密性の高い住まいでは、24時間換気の意味を理解し、正しく活用することが大切になってきます。



省エネ性能も考慮されているため、電気代の負担は比較的軽いのも特徴です!
おわりに
換気扇を24時間つけっぱなしにすること自体は決して悪いことではありません。
むしろ、室内の空気環境を清潔に保つためには有効です。
ただし、電気代の面ではちょっとした工夫や意識の差が結果に大きく影響することもあります。
定期的な掃除はもちろん。
窓やドアの管理、換気扇の設定、さらには買い替えや電気プランの見直しまで、できることを少しずつ取り入れていくことで快適で経済的な暮らしが実現できます。
毎日の習慣を見直して、安心で心地よい住環境を整えていきましょう!