- 換気扇の風量が弱くなる原因
- 風量が弱い時の対処法
- 風量が改善しない時の原因
- 風量の低下を放置する悪影響
「なんか家の中に臭いがこもる」「煙を吸い込んでいない気が、、、」などの場合、換気扇の風量に問題があるのかもしれません。
換気扇の風量が弱いと、調理中の煙や臭いが部屋にこもりやすくなり、快適な生活に支障をきたします。
また、放置することで本体の故障や電気代の増加、家の劣化につながってしまうことも。
この記事では、換気扇の風量が弱くなる原因から対処法、風量の低下を放置した場合の悪影響などについて解説していきます。
ハウクリ研究所の横田私は【ハウクリ研究所】の横田です!
ハウスクリーニング業者で約6年以上勤務していた業務経験を活かし、ハウスクリーニング・換気扇(レンジフード)に関する基礎知識や疑問、不安などを解決していける記事を執筆していきます!
換気扇の風量が弱くなる主な原因


換気扇の風量が弱くなったと感じるとき、その原因はいくつか考えられます。
普段の生活の中で気づかないうちに蓄積する汚れや経年劣化、設置環境の影響などが絡み合って風量を低下させていることも。
まずは、ご家庭でよく見られる代表的な原因について解説していきます。
- フィルターやファンの汚れ
- モーターの劣化や故障
- ダクトや通気経路の詰まり
- 吸気口がない・閉じている
- 電気系統の問題
- 使い捨てフィルター・カバーの目詰まり
- 換気扇のサイズや設置不良
フィルターやファン(プロペラ)の汚れ
換気扇のフィルターやファンには、油汚れやホコリが少しずつ蓄積していきます。
この汚れはファンの回転効率を下げ、空気を押し出す力を弱めてしまいます。
特にキッチンの換気扇は、油や煙を吸い込むため汚れやすく、掃除を怠るとすぐに風量の低下を感じることもあるでしょう。
汚れが厚くなるほど空気の通り道が塞がれるため、風の勢いが著しく落ちていきます。
定期的に取り外して洗浄することが、最も効果的な改善方法です!
モーターの劣化や故障
長年使用している換気扇は、内部のモーターが少しずつ劣化していきます。
摩耗や軸受けの劣化により回転数が落ちると、十分な風量を確保できなくなります。
モーターから「キーキー」「ゴロゴロ」といった異音がする場合、故障のサインであることが多いです。
こうした症状が出た場合には、モーター部品の交換や本体そのものの交換が必要になるケースが少なくありません。
ダクトや通気経路の詰まり
換気扇そのものが清潔でも、ダクトや通気口に詰まりがあると風は十分に流れません。
特に天井裏や壁の内部にあるダクトには、ホコリや油分が付着して詰まっていることがあります。
場合によっては鳥の巣や外部からの異物が原因になっていることも。
自力では確認が難しい場所のため、専門業者に点検を依頼することで初めて発見されるケースも!
吸気口がない・閉じている
換気扇が正しく機能するためには、空気の流れを作ることが欠かせません。
ただ「室内に吸気口がない」もしくは「閉じられている」状態では、換気扇が空気を排出しようとしても十分な流れが生まれません。
その結果、風量が弱いと感じるのです。
吸気口や窓を少し開けるだけでも空気の通り道ができ、換気効率が改善される場合があります。
電気系統の問題
換気扇の風量低下は、電気の供給に問題がある場合にも起こります。
スイッチの接触不良や配線の不具合があると、モーターに十分な電力が届かず、回転数が落ちてしまいます。
「操作時の反応が鈍い」「ブレーカーが落ちやすい」などの症状があれば、電気系統に問題がある可能性も考えられます。
電気系統の点検や修理は危険なため、必ず専門の業者に依頼するようにしましょう!
使い捨てフィルター・カバーの目詰まり
市販の使い捨てフィルターやカバーは、油汚れの付着を抑えて掃除の手間を減らせる便利なアイテムです。
ただし交換時期を過ぎて長く使用すると、汚れが詰まって逆に空気の流れを妨げ、風量が大きく低下する原因になります。
換気扇を守るはずのアイテムが風量低下の原因になることもあるのです。
フィルター・カバーの状態を確認しながら、「交換するタイミングを間違えない」ことが大切です!
換気扇のサイズや設置不良
設置環境に対して換気扇の性能が不足している場合、初めから風量が弱く感じられることがあります。
部屋の広さや使用目的に対して小型の換気扇を設置すれば、排気能力が足りなくなるのは当然です。
また、ダクトの長さが長すぎたり、曲がりが多すぎたりする場合も効率が落ちます。
新しく設置する際には、環境に合った換気扇を選ぶことも後悔しないポイントです。
換気扇の風量が弱い時のチェック&対処法


換気扇の吸い込みが弱いと感じたら、いきなり「故障?」と疑う前に、身近な部分を確認することが大切です。
ここでは、自分でもできるチェック方法や改善につながる対処法をご紹介していきます。
「自分で確認するのは不安」という方は、プロの業者に相談することをおすすめします。
- 電源やスイッチなどを確認
- 換気扇掃除をする
- 潤滑油をぬる
- 吸気口を開ける(窓を開ける)
- 振動や臭いで異常を確認する
- 排気口とダクトのとおりをチェック
- 専門業者に点検を依頼するタイミング
電源やスイッチなどを確認する
換気扇の風量が弱い時、まずは電源まわりを見直してください。
「スイッチが入っているか?」「分電盤のブレーカーが落ちていないか?」を確認します。
同じ回路に接続されている照明や、コンセントが正常に使えるかどうかを試すのも有効です。
もし配線やスイッチ部分に焦げ跡や異常があれば、通電を止めてすぐに専門の電気工事士へ相談しましょう。
「故障かも?」と感じた時は、安全性を確認することが第一です!
換気扇掃除をする
油汚れやホコリがフィルターやプロペラに付着すると、空気の流れが大幅に妨げられてしまいます。
取り外せる部品は、【ぬるま湯+中性洗剤】につけ置きし、汚れを落とした後、きちんと乾かしてから取り付けてください。
掃除後に吸い込みが改善するケースはかなり多く、特に長期間掃除していない場合は効果的です。
日頃から定期的にお手入れすることで、換気扇の寿命を延ばすことにもつながります。
潤滑油をぬる
モーター部分の回転が重くなっていると、風量低下の原因になります。
その場合は、回転軸に専用の潤滑油を少量差すと改善することがあります。
潤滑油は、ホームセンターやネットショップなどで手軽に購入できます。
ただし、塗りすぎは油が飛び散り、周りを汚す原因になるので注意してください。
適切に使用すればモーターの動きがスムーズになり、換気効率の回復が期待できます!
吸気口を開ける(窓を開ける)
部屋の空気の出入りが悪いと、換気扇は十分に力を発揮できません。
室内に吸気口がある場合は必ず開け、なければ窓を少し開けることで空気の流れを確保してください。
「吸気口が家具や棚でふさがれていないか?」も確認しておくことも大事です。
新鮮な空気の流入がスムーズになると、換気扇本来の力を発揮しやすくなります。
振動や臭いで異常を確認する
運転中に異音や強い振動、焦げ臭いにおいを感じたら要注意です。
モーターや軸受け、電子部品に不具合が発生している可能性があり、そのまま使用を続けると故障が進行したり、火災につながる恐れも。
異常を確認した場合はただちに運転を止め、安全のためにも専門業者に診断を依頼してください。
こうした早めの対応が大きなトラブルを未然に防ぐことになります!
排気口とダクトのとおりをチェックする
「屋外の排気口が塞がれていないか?」を確認することも重要です。
鳥の巣や泥、ゴミの付着によって排気が妨げられると、室内の換気効率が著しく低下します。
ビニール袋や薄い紙を排気口に近づけると、空気が出ているか簡単にチェックできます。
もし外側から見ても詰まりや破損が疑われる場合は、無理に分解せず、専門業者に依頼してください。
専門業者に点検を依頼するタイミング
自分で掃除や簡易的なチェックをしても改善しない場合や、異音・異臭がある場合はプロの点検を依頼するべきです。
依頼する際には換気扇の型番や購入時期、症状が出始めた時期をメモしておくと診断がスムーズです。
可能であれば、見積もりは複数社に依頼し、資格や保証内容を確認した上で業者を選ぶと安心です。
専門的な点検や修理は、安全性と快適な暮らしを守るために欠かせません!
掃除しても風量の改善がない時に考えられる原因


換気扇の風量低下は掃除をすることで改善できるケースが多いです。
ですが中には、「掃除をしても改善しない、、、」ということも。
次に、掃除でも風量の改善がない時に考えられる原因についてご紹介していきます。
- モーターの寿命や交換の必要性
- 制御基盤やコンデンサの不具合
- ベアリングやギアの摩耗
- ダクトの損傷や勾配の問題
モーターの寿命や交換の必要性
換気扇の心臓部であるモーターは、長年の使用で摩耗や劣化が進みます。
性能が落ちると回転数が低下し、風量不足を引き起こします。
修理でモーター交換が可能な場合もありますが、製品によってはモーターの部品代が高額になるため、本体ごと交換した方が費用面で得になることも。
換気扇の平均寿命は10年ほどのため、経過年数によって交換・買い替えを決めるのもありです!
制御基盤やコンデンサの不具合
最近の換気扇は、電子制御によって風量を調整していますが、基板やコンデンサが故障すると正常な回転数が得られなくなります。
「スイッチを入れても反応が鈍い」「動作が不安定で止まってしまう」といった症状が見られる場合は、電子部品の不具合を疑いましょう。
電子部品の修理は専門性が高く、個人での対応は難しいため、メーカーのサポートや修理業者に依頼するのが基本です。
ベアリングやギアの摩耗
ファンを支えるベアリングやギアが摩耗すると、回転の抵抗が大きくなり風量が低下します。
摩耗が進むとガタつきや異音、振動も発生し、そのまま使用を続けるとさらなる故障を招くことも。
こうした部品交換は素人では難易度が高いため、専門業者による修理が不可欠です。
早めに点検を依頼すれば、全体の故障までいくのを防ぐこともできるでしょう!
ダクトの損傷や勾配の問題
ダクトが途中で潰れていたり、長すぎる配管で曲がりが多い場合、空気がスムーズに流れず風量が低下します。
また、経年劣化で断熱材が沈んだり、施工不良で勾配が不適切になったりすることも。
こうした場合も、ダクトの補修やルート変更などが必要になるため、素人が対応することはできません。
プロが現地調査を行い、根本的な改善策を見つけることが必須です!
換気扇の風量低下を放置した場合の悪影響


換気扇の風量が弱いまま使い続けると、単に「吸い込みが弱い」という不便さだけでは済みません。
実際には住環境や健康、安全面にまで悪影響を及ぼすことも。
ここでは、風量の低下を放置することで起こるリスクについて解説していきます。
- 湿気やカビの増殖
- 臭いの蓄積
- 室内空気の悪化
- エアコンへの汚れや悪臭の原因にも
- 光熱費の増加
- 電気トラブルや発火のリスクも
湿気やカビの増殖
換気不足の状態が続くと、浴室やキッチンなどの湿気がこもりやすくなります。
その結果、壁や天井に結露が発生し、カビが繁殖する原因に。
カビはアレルギーや呼吸器の不調を引き起こし、ご自身はもちろん、ご家族の健康を損なう恐れがあります。
湿度から建材や木部の劣化を早めるため、家の寿命にも悪影響を及ぼします!
臭いの蓄積
料理の臭いやタバコ臭、生活臭が部屋に残りやすくなるのも大きな問題です。
特に油を使った料理の臭いは、壁紙やカーテンに染みつきやすく、一度こびりつくと消すのが難しくなります。
来客時も「なんかこの家、臭いかも、、、」という不快感を与える要因にもなり、住環境の快適さを大きく損なってしまいます。
換気性能を正常に保つことは、日常の快適さだけでなく、長期的な住まいの資産価値を維持するためにも重要です。
室内空気の悪化
風量が弱いと、調理時の油や煙、タバコの煙、家具や建材から発生するホルムアルデヒドなどの有害物質が室内に滞留します。
これらは不快な臭いを感じさせるのをはじめ、頭痛や集中力の低下を招き、長時間の生活や仕事にも悪影響を与えます。
特に小さな子どもや高齢者にとっては健康リスクが大きく、シックハウス症候群の原因にも。
体調不良の原因が換気不足からきているケースも少なくありません!
エアコンへの汚れや悪臭の原因にも
室内の油や煙の滞留した空気は、エアコンに取り込まれると内部でカビや悪臭の原因になります。
冷暖房を使うたびに嫌な臭いが漂うだけでなく、エアコンの効率低下にもつながってしまいます。
結果として光熱費が増える恐れもあるため、換気扇の状態を軽視するのは危険です。
光熱費の増加
換気扇の風量が弱いと、十分に換気できるまで時間がかかり、たくさんの力を使ってしまいます。
これにより電気代がかさみ、家計に負担を与えます。
換気扇の24時間つけっぱなしも電力を使いますが、風量が弱い時のような無駄使いにはなりません。
換気効率を改善することは、健康や快適さだけでなく、経済面でのメリットも大きいです!
電気トラブルや発火のリスクも
モーターに負荷がかかったまま放置すると、過熱し、最悪の場合は発火の危険があります。
さらに、古くなった配線や接続部分が接触不良を起こすと高温になり、電気トラブルにつながる可能性も。
異音や焦げ臭さを感じた場合は、すぐに運転を止め、まずは点検を行うことが重要です。
安全を守るためにも、風量の弱さを放置するのは避けるべきです!
換気扇の寿命や交換時期の目安


換気扇の風量が弱いと感じた時、多くの方が「掃除すれば直るんじゃ?」と考えます。
ただ、掃除をしても改善されない場合には、換気扇そのものが寿命を迎えている可能性も。
最後に、換気扇の寿命の目安や修理・交換の判断基準、さらに交換にかかる費用感について解説していきます。
一般的な寿命の目安
家庭用の換気扇の寿命は、おおむね10〜15年程度とされています。
長年使用しているうちに、モーターの摩耗や部品の劣化が進み、風量が落ちてきます。
「掃除をしても異音が止まらない」「風が弱い」「以前より動作音が大きくなった」といった症状が現れる場合は、寿命のサインかもしれません。
日常的な掃除などのメンテナンスをしていても経年劣化を避けることは難しいです。
使用年数が長い場合は交換を検討するのが安心です!
修理or交換の判断基準は?
換気扇が弱いと感じた際、まずは「修理で済むのか?」「交換が必要なのか?」を見極めることが大切です。
修理費用が新品の50〜70%に達する場合は、交換した方が長期的にはお得になるケースが多いです。
例えば、モーターのみの交換で改善されるなら修理で十分ですが、制御基盤やダクトに問題があると修理では根本解決が難しい場合も。
複数の業者に見積もりを依頼し、内容を比較したうえで判断するのが失敗を防ぐポイントです!
交換費用の相場
換気扇の交換費用は、本体の種類や設置環境などによって大きく変動します。
一般的なタイプであれば、本体と工事費を合わせて数万円から10万円前後が目安です。
ただし、天井埋め込み型やダクトの改修を伴う場合は、追加費用が発生することもあるでしょう。
見積もりの際は、本体の型番や工事内容、保証の有無をしっかり確認することで思わぬトラブルを防げます!
おわりに
換気扇の風量が弱い状態を放置すると、換気不足によって湿気がこもり、カビや悪臭の原因となるだけでなく、体調不良を引き起こす可能性もあります。
風量の低下を感じたら、まずはフィルターやファンの掃除を行い、改善が見られなければダクトや本体の不具合を疑いましょう。
長年使用している換気扇では、寿命による本体・部品交換が必要な場合も少なくありません。
安心して快適な生活を続けるためには、早めの点検と適切な対応が不可欠です。
定期的なメンテナンスを習慣化し、必要に応じて専門業者に相談することで、換気扇を長く安全に使い続けることができるでしょう!



