- 換気扇の掃除をしないリスク
- 自分でできる換気扇掃除の基本手順
- 換気扇掃除をする際の注意点
- 換気扇掃除をプロに任せるメリット
- 日常でできる汚れ防止テクニック
キッチンや浴室、トイレで毎日使う換気扇。
油や煙、湿気などを外に排出してくれる重要な設備ですが、「一度も掃除しなことがない」という方も少なくありません。
しかし、換気扇掃除を怠ると、故障や異常などをはじめ、健康への悪影響につながるリスクも心配です。
この記事では、換気扇掃除をしないリスクから自分で行う掃除のやり方、プロに掃除を任せるメリットなどについて解説していきます。
ハウクリ研究所の横田私は【ハウクリ研究所】の横田です!
ハウスクリーニング業者で約6年以上勤務していた業務経験を活かし、ハウスクリーニング・換気扇(レンジフード)に関する基礎知識や疑問、不安などを解決していける記事を執筆していきます!
しないとどうなる?換気扇の掃除をしないリスク


換気扇を長期間掃除しないまま放置すると、見た目の汚れだけではなく、健康面や生活環境、さらには火災リスクまで及ぶ可能性があります。
毎日使う換気扇だからこそ、定期的な掃除は快適な暮らしを守るために欠かせません。
まずは、換気扇掃除を怠ることで生じる主なリスクについて解説していきます。
- 健康被害に
- 臭いのこもりや不快感に
- 換気効率の低下や光熱費の増加
- 火災や発火のリスクもある
健康被害に
換気扇に付着したほこりや油分は湿気を含むことでカビの温床になり、そこから発生するカビ胞子やハウスダストが室内に広がります。
これらはアレルギー症状や咳、喘息などの呼吸器疾患を悪化させる原因になります。
特に免疫力の低い子どもや高齢者には深刻な影響を与えるかねません。
また、室内空気の質が下がれば、シックハウス症候群を引き起こすリスクも高まります。
衛生的な空気環境を維持するためには、換気扇の定期清掃が必要不可欠です!
臭いのこもりや不快感に
換気扇が汚れていると、油や焦げの臭いがスムーズに排出されず、キッチンやリビングに残りやすくなります。
特に閉め切った室内では、不快な臭いが強く感じられ、料理後も空気がよどんでしまいます。
臭いがしみつくとカーテンや家具にも影響を与え、部屋全体に不快感が広がることも。
油の臭いや煙はキッチンだけにとどまらず、リビングや隣の部屋にまで悪影響を与えるケースも少なくありません。
換気効率の低下や光熱費の増加
フィルターやファンに汚れが溜まると、空気の流れが悪くなり、換気扇本来の性能が発揮できなくなります。
換気効率が下がると十分に空気を入れ替えることができず、長時間運転したり、強いパワーで稼働させたりする必要が出てきます。
その結果、電気代や光熱費の増加につながり、余計な負担を抱えることになります。
火災や発火のリスクもある
キッチンの換気扇に油汚れが蓄積すると、それ自体が可燃物となってしまう危険性があります。
内部にこびりついた油は非常に燃えやすく、コンロからの炎や異常な熱が原因で引火することも。
また、電気系統に油やホコリが溜まることでショートが起きやすくなり、思わぬ火災につながる恐れも考えられます。
火災予防のためにも、換気扇の油汚れを定期的に取り除くことは欠かせません!
換気扇が汚れる主な原因


換気扇の汚れは一見単純に見えて、実は複数の要因が重なって発生しています。
原因を理解しておくと、掃除や予防のポイントが見えてきます。
- 調理中の油や煙
- ほこりや繊維ゴミ
- 湿気からのカビ
- 外部からのゴミや虫
調理中の油や煙
キッチンの換気扇で最も大きな汚れの要因となるのは、調理中に発生する油や煙です。
揚げ物や炒め物をすると、油分を含んだ煙がファンやフィルターに付着し、時間が経つと固まり落としにくくなります。
特に強火での調理が多いご家庭では、油汚れの進行が早く、放置すると換気効率が大きく下がります。
結果的に部屋に臭いがこもりやすくなり、掃除の負担も増してしまいます!
ほこりや繊維ゴミ
室内を舞うホコリや衣類の繊維、さらには髪の毛などの細かなゴミも換気扇には吸い込まれていきます。
これらが油汚れと混ざると粘着性の強い汚れに変わり、拭いてもなかなか取れなくなることも。
定期的に換気扇の表面を拭くだけでも、内部の汚れの蓄積をかなり防ぐことができます。
汚れをため込まない小さな習慣が、後の大がかりな掃除を減らすことに。
湿気からのカビ
浴室やキッチンは、特に湿気がこもりやすく、換気扇内部にカビが発生する原因になっていることもめずらしくありません。
カビは黒ずみとなって見えるだけでなく、胞子を室内に飛ばすため、健康にも悪影響を及ぼします。
特にアレルギーや呼吸器が弱い方にとっては深刻な問題になりかねません。
使用後にも換気を続けたり、湿気をため込まない工夫をすることがカビ予防に役立ちます。
外部からのゴミや虫
換気扇は外部とつながっているため、排気口から砂やほこり、小さな虫が侵入することもあります。
フィルターや網が劣化していると、これらが内部に入り込み、汚れや詰まりの原因になります。
屋外側の排気口の状態を定期的にチェックしておくことで、不快なトラブルを防ぐことができるでしょう。
換気扇の掃除は室内だけでなく、できれば外部側も行うようにしましょう!
ご家庭でも!自分でできる換気扇掃除の基本ステップ


「換気扇掃除はプロに頼まなければできないもの」と思われがちですが、正しい手順を踏めばご家庭でも十分に可能です。
初めて挑戦する人でも安全に進められるよう、まずは基本の流れを押さえておきましょう。
【準備・分解・洗浄・乾燥・組み立て】の流れを意識すれば、効率的に作業を進めることができます。
- 作業の準備・安全確認
- 表面の拭き掃除
- カバーやフィルターの取り外し
- ファンの分解とつけ置き
- こびりついた油やカビの落とし方
- 乾燥〜組み立て・確認
STEP1:作業の準備・安全確認
作業前に必ず電源を切り、可能であればブレーカーを落として完全に通電を遮断します。
ゴム手袋やマスクを装着し、古いタオルやトレイを用意して作業環境を整えましょう。
小さなネジや部品は失くしやすいため、トレイにまとめて保管し、分解手順をスマホで写真に残しておくと後で迷わず組み立てられます。
もちろん、換気扇の取扱説明書を確認するのも必須です!
STEP2:表面の拭き掃除
外装部分には意外と多くのほこりや油が付着しています。
まずは乾いた布で軽く拭き取り、べたつきがある部分はぬるま湯で薄めた中性洗剤を布に含ませて拭きましょう。
その後は必ず乾いた布で水分をしっかり取り除きます。
モーター部分や通気口に直接水分が入り込むと故障につながるため、スプレーで直接噴射するのは避ける方が良いです。
外側を清潔にしておくと、内部の掃除も効率よく進められます。
STEP3:カバーやフィルターの取り外し
換気扇の構造は製品によって違ってきますので、取扱説明書を確認しながら慎重に進めましょう。
カバーやフィルター、グリルはネジやクリップで固定されていることが多いため、取り外したら必ずトレイにまとめて保管します。
外した順番や取り付け位置は写真で記録しておくと、復元作業がスムーズに進みます。
慌てず丁寧に作業することが、後の組み立てを成功させるポイントです!
STEP4:ファンの分解とつけ置き
ファンや取り外せる部品は、ぬるま湯と中性洗剤を混ぜた容器につけ置きすることで油汚れを柔らかくします。
つけ置き時間は30分〜1時間ほどが目安で、長時間放置すると塗装や部品の劣化につながる可能性も。
特に重曹やセスキといった洗剤を使う場合は、事前に説明書などで確認しておくことが大事です。
モーターや電気部品は絶対に水に触れさせないようにし、乾燥した場所に置いておきましょう。
適切な時間を守って作業することが、部品を長持ちさせる秘訣です!
STEP5:こびりついた油やカビの落とし方
つけ置きが終わった部品は、古い歯ブラシやプラスチック製のヘラを使って優しくこすり洗いします。
ただし、強力なアルカリ性や塩素系の洗剤は部品を傷つけることがあるため、使用は必要最低限にとどめましょう。
作業中は換気を十分に行い、健康への影響を避けることも忘れないようにしてください。
STEP6:乾燥〜組み立て・確認
洗浄後の部品は、完全に乾燥させてから組み立てに進みます。
湿ったまま戻すとカビの温床になるため、風通しのよい場所で時間をかけて乾かしましょう。
組み立ての際は「パッキンやネジの緩みがないか?」を確認し、電源を入れて「異音や振動がないか?」をチェックします。
もし焦げ臭さや異常が見られたら、すぐに使用を中止して専門業者に相談するのが安心です。
定期的な点検を続けることで、次回以降の掃除もかなり楽になります!
意外と危険?換気扇掃除をする際の注意点


換気扇の掃除は家庭でも行える作業ですが、方法を誤ると大きなトラブルやケガにつながる危険性があります。
安全に作業を行うためには、電源の扱いや洗剤の選び方、作業環境の整備など、いくつかのポイントを押さえることが大切になってきます。
- 電源のオフと感電対策
- 洗剤の選び方
- 換気の重要性
- 部品を破損させない
- 高所作業に注意
電源のオフと感電対策
掃除を始める前には必ず換気扇の電源を切り、可能であれば分電盤のブレーカーを落としておきましょう。
電気が通ったまま作業を行うと、感電やショートのリスクが高まります。
特に濡れた手で内部に触れるのは非常に危険です。
部品を洗った後は完全に乾かしてから再び電源を入れるようにしてください。
感電だけでなく、掃除中に換気扇が動けば怪我の原因にもなりかねません!
洗剤の選び方
油汚れを落とすために強力な洗剤を使いたくなるかもしれませんが、プラスチックやゴム製の部品を劣化させることがあります。
洗剤を選ぶ際は、必ず製品の取扱説明書や注意書きを確認しましょう。
中性洗剤など、素材に優しいタイプを選ぶと換気扇を長持ちさせられます。
また、原液ではなく、ぬるま湯に薄めて使うと安全性と効果のバランスを保ちやすいです。
換気の重要性
掃除中は洗剤や油汚れによる刺激臭が発生することがあります。
そのため、「必ず窓を開ける」など、十分な換気を行いましょう。
ゴム手袋やマスクを着用することで、肌荒れや吸入による体調不良を防ぐことができます。
小さな子どもやペットは洗剤や部品に触れると危険なので、作業中は近づけない工夫も必要です。
プロにクリーニングを依頼する場合も、業者によっては「自然由来の洗剤を使ってもらう」ことも可能です!
部品を破損させない
換気扇を分解する際は、無理に力をかけないことが重要です。
爪やネジ穴、モーターアームを破損すると修理や交換が必要になる場合があり、メーカー保証の対象外になることも。
元の状態に戻せるよう、取り外しの手順を写真に残しておくと安心です。
もし複雑な構造で不安がある場合は、無理をせず専門業者に依頼するのが賢明です。
高所作業に注意
天井埋め込み型の換気扇や集合住宅の共用ダクトなどは、高所での作業や共用設備の扱いが必要になることも。
「脚立を使い慣れていない」「高齢」などの場合は、転倒してケガなどをするリスクがあります。
無理に作業せず、必要に応じてプロに任せることも考えてください。
特にマンションでは共用部分の掃除や点検に管理組合の規則があるため、事前に確認することが大切です!
プロの業者に換気扇掃除を任せるメリット


自分での掃除が難しいケースや、時間や労力を節約したい場合にはプロの力を借りるのが有効です。
ここでは、業者に依頼することで得られる具体的なメリットや業者選びの注意点を整理していきます。
- 確かな技術と安全性を持っている
- 時間や手間の節約になる
- 故障の早期発見につながることも
- 業者選びのポイントも押さえておく
確かな技術と安全性を持っている
専門業者は分解洗浄や専用洗剤などを駆使して、家庭用の洗剤や道具では落とせない奥の汚れまで徹底的に除去してくれます。
また、モーターの点検やベアリングへの給脂といった、プロならではのメンテナンスも受けられるのが特徴です。
これにより換気扇の安全性や性能が高まり、長期間きれいな状態を維持することができます。
自分で掃除するよりも確実で安心感があるのが大きな強みです!
時間や手間の節約になる
自分で掃除をする場合には、道具の用意から掃除環境の調整、実際の作業と多くの時間を使う必要があります。
特に仕事や家事で忙しい方、高所作業・分解に不安を感じる方にとって、プロに任せるのは大きな時短につながります。
プロの業者は、複数台の換気扇や水回り清掃なども同時に対応できるため、効率的に掃除してくれます。
自分で作業する負担がなくなれば、その分ほかの仕事や趣味の時間に充てられるのもメリットです!
故障の早期発見につながることも
長年掃除をしていない換気扇は、内部の油汚れが固着したり、部品が劣化していたりする場合があります。
こうした不具合は素人には見抜きにくいものですが、プロは異音や振動、焦げ跡などの故障の兆候を確認できます。
必要に応じて修理や部品交換の提案をしてもらえるため、大きなトラブルを未然に防ぐこともできるでしょう。
業者選びのポイントも押さえておく
業者を選ぶ際は、作業実績や見積もりの明確さ、作業後の保証の有無を確認することが重要です。
さらに、口コミや写真付きの施工例をチェックすることで、信頼性を知る判断材料にもなります。
保険加入の有無も万一の際に備える上で大切なポイントです。
料金は地域によって変わるため、複数の業者に見積もりを依頼して比較するのがおすすめです。
全国展開されている業者なら、自分が依頼する地域の支店のレビューや口コミ、料金をチェックすることが必須です!
どのくらいで?換気扇掃除の目安


換気扇の掃除頻度は、使用状況や設置場所によって変わります。
ある程度の目安を知っておくことで、無理なく清潔な状態を維持でき、効率よく管理することができます。
- キッチンの換気扇
- 浴室やトイレの換気扇
- マンションや共有ダクトの場合
キッチンの換気扇
調理を頻繁に行うご家庭では、表面の軽い拭き掃除を週に1回行い、本格的な分解洗浄は6ヶ月〜1年に1回を目安にするとよいでしょう。
特に揚げ物や炒め物をよく作るご家庭では、油汚れの蓄積が早いため、掃除の間隔を短くする必要もあります。
油汚れが固まる前に掃除できれば、作業が楽になり、換気扇の性能も長く維持できます。
「臭いが気になり始めたときは掃除のサイン」と考えて早めに対応するのがおすすめです!
浴室やトイレの換気扇
浴室の換気扇は湿気対策の要であり、月に1回程度は外側のほこりを取り除きましょう。
内部の分解清掃や点検は6ヶ月〜1年に一度行うと、カビやほこりの蓄積を防げます。
浴室は特に湿度が高いため、掃除と同時に普段から換気をしっかり行うことで掃除の効果が長続きします。
トイレも同様に、汚れや臭いが気になったら早めに掃除をすることが快適な空間維持につながるのです。
マンションや共有ダクトの場合
マンションなどの集合住宅では、個別の換気扇掃除だけでなく、共有ダクトの清掃や点検も重要です。
ただ、共用部分は勝手に個人では手を出せないため、管理組合による定期点検や清掃計画を確認する必要があります。
定期的な管理がされていない場合は、【住人同士で相談→管理会社や大家に相談→業者に依頼する】ということも考えましょう。
個人で無理に対応すれば、のちにトラブルの原因になるため、必ず管理体制に従い、必要に応じて業者に任せるのがベストです!
換気扇掃除を楽に!日常の汚れ予防テクニック


普段の習慣を少し変えるだけで掃除の手間を大幅に減らすこともできます。
最後に、家庭でも簡単に続けられる汚れ防止のテクニックについてご紹介していきます。
- 毎日の拭き掃除や油はね対策
- 汚れ防止アイテムの活用
- 調理習慣の工夫
- 定期的なスケジュールを組む
毎日の拭き掃除や油はね対策
調理後にキッチンペーパーや乾いた布で軽く拭くだけでも、油汚れの蓄積を大幅に抑えられます。
特にコンロ周りや換気扇下は、油が飛び散りやすいので重点的にケアするとより効果的です。
調理中にフタを活用したり、油はねガードを設置すれば、汚れの拡散を未然に防げます。
日常の小さな対策が、大掛かりな掃除の必要性を減らすことにつながります!
汚れ防止アイテムの活用
交換式の使い捨てフィルターやカバーを活用すれば、汚れを外側で受け止められ、換気扇本体の掃除がぐっと楽になります。
使い捨てタイプなら交換するだけで清潔さを保てるため、手間がほとんどかかりません。
コストと利便性のバランスを考えて、自分に合ったアイテムを選ぶのがおすすめです。
交換時期が遅れると換気能力の低下などにつながるため、交換タイミングは重要です!
調理習慣の工夫
強火での調理を必要以上に多用すると、油や煙の発生が増えて換気扇に汚れが付きやすくなります。
中火や弱火を中心に使い、効率よく調理することで油の飛散を減らせます。
また、調理を始めると同時に換気扇を回すと、発生した油や煙をすぐに排出でき、付着を抑えられます。
定期的なスケジュールを組む
換気扇の汚れを溜めないためには、日常的なケアに加えて定期的な点検が大切です。
カレンダーやスマホのリマインダーなどに「換気扇チェック日」を設定しておくと、忘れずに習慣化できるでしょう。
季節ごとに軽く確認し、必要に応じて掃除やフィルター交換を行うことで清潔さを維持できます。
ルーティンを通じて依頼するタイミングも掴みやすくなり、結果的に換気扇の寿命も延ばせます!
おわりに
換気扇を掃除しないことは、快適さを損なうだけでなく、健康や安全、さらには光熱費にまで影響を及ぼします。
正しい知識を持ち、日常の小さな工夫を続けることが何より大切です。
無理のない範囲で自分で掃除を行い、必要なときにはプロの力を借りることで、長く安心して暮らせる環境を維持できます。
大切なのは「放置せずに、定期的に点検と清掃を行う」ことです。
今日からでもできる小さな習慣を取り入れて、快適で安心できる生活を守っていきましょう!



