キッチンのレンジフード(換気扇)を見た際に、平らな金属製の板がついているご家庭もあるでしょう。
これは「整流板」と言い、レンジフードの吸引力の向上など、設置するメリットも多い部品です。
この記事では、レンジフードにある整流板の役割から設置されているメリット、日常的なメンテナンス方法などについて解説していきます。
レンジフード(換気扇)の整流板の役割&仕組み

整流板はレンジフードに取り付けられている平らな板で、”空気の流れを効率的に整える役割”を持っています。
レンジフードの吸い込み口を塞いでいるように付けられているため、「機能を妨害してない?」と感じる方もいるかもしれません。
ですが、吸い込み口の面積を適度に絞ることで風速が高まり、油や煙、臭いを効率よく吸い込むことができるのです。
これにより、調理中に発生する煙がキッチン全体に広がるのを防ぎ、壁や天井への汚れの付着を抑える効果も期待できます。
整流板にはステンレスやホーローなど、耐久性や耐熱性に優れた素材が多く使われています。
また、取り外し可能なタイプが主流で、定期的に掃除することで清潔な状態を保てます。

さらに、使い捨てのフィルターなどと組み合わせれば、より長期間快適に使用できる仕組みになっています!
レンジフード(換気扇)に整流板がついているメリット


レンジフードに整流板があると、日々の調理や掃除に大きな違いが生まれます。
整流板は普段あまり意識しない部分ですが、快適なキッチン環境を保つために重要な役割を果たしています。
換気(吸引)の効率が上がる
整流板は、吸込面積を絞ることで同じファンの力でも風速を高め、発生した油や煙を素早く捉える仕組みになっています。
そのため、調理中の煙や匂いが部屋に広がる前に換気され、壁や天井のベタつきを防ぐ効果も。
特にリビングと一体型になっているキッチンでは、空気の流れを整えることで快適さが大きく変わります。
さらに機種によっては、フィルターが不要な設計になっており、吸引効率とメンテナンス性を両立させているものもあります。
掃除が楽になる
油汚れはまず整流板に付着するため、内部のファンやダクトに汚れが届きにくくなります。
その結果、レンジフード全体の掃除頻度が下がり、日々の清掃がとても楽になるでしょう。
取り外し可能な整流板であれば、水洗いで簡単に汚れを落とせるため、負担が大幅に軽減されます。
撥油加工が施されたタイプや、専用の使い捨てフィルター(カバー)を組み合わせれば、さらにお手入れの手間を減らせる効果も。



レンジフード内には油やホコリ汚れが溜まりやすいので、掃除の頻度を減らせるのはかなりのメリットに!
レンジフード(換気扇)に整流板はいる?


整流板をつけることには基本デメリットはないので、これからレンジフードを設置する方なら整流板がついたタイプを買うことをおすすめします。
特に、調理頻度が高く油を多く使うご家庭や、対面キッチンなどでリビングへ臭いや煙が流れやすい間取りには有効でしょう。
換気効率が上がれば、結果としてキッチン周辺の清掃頻度や設備の劣化を抑えることもできます。
「日常的な掃除は面倒」「換気性能を安定させたい」など場合には、整流板の有無が大きな違いになることが多いです。



多くのご家庭にとって、「整流板はあると便利で効果的な装備」と言えます!
レンジフード(換気扇)の整流板の後付けの難しさ


整流板のついていないレンジフードのお使いの方が設置のメリットを知れば、「うちにも付けられない?」と考えるかもしれません。
整流板の後付けは一見簡単そうに思えますが、レンジフードの型番・幅・取り付け構造と合致しているか慎重に確認する必要があります。
そのため、整流板をつけたい場合は、”基本的にレンジフードの買い替え時”になるでしょう。
レンジフードの買い替えは、住んでいる家によっても変わってきます。
マンションなどの賃貸物件なら、自分の判断で勝手に買い換えることはできません。
管理会社や大家さんなどに相談し、確認・了承をもらうことが必須になってきます。



整流板付きのレンジフードは、9〜16万円ほどと若干高めな点にも注意です!
レンジフード(換気扇)の整流板の掃除方法


レンジフードの整流板は、油汚れやホコリが付きやすく、放置すると吸引力の低下や嫌な臭いの原因になりかねません。
こまめに掃除をすることで、換気効率を保ち、キッチンを快適に保つことができます。
ここでは、自宅でできる整流板を掃除する手順について解説していきます。
準備するもの
整流板には油汚れが付着しているため、セスキや重曹などのアルカリ性洗剤を用意すると効果的です。
洗剤は水またはぬるま湯(40℃)で薄め、スプレーボトルに入れると使いやすくなります。
掃除の際には、布やキッチンペーパーも必要で、ゴム手袋を使用すると手肌を守りながら安心して作業できます。
また、床やコンロ周りに新聞紙やキッチンペーパーを敷いておくと、油の飛び散り防止に。
整流板がステンレス製の場合、アルカリ性の度合いが強い洗剤を使うと腐食の恐れもあります。



取扱説明書をよく確認し、少しの汚れ程度なら中性洗剤を使うのが良いでしょう!
整流板を取り外す
掃除を始める前に、整流板をしっかり取り外すことが大切です。
整流板はレンジフードの奥側や側面に取り外し用の部品がついていることが多く、製品によって外し方が異なります。
そのため、無理に力を入れるのではなく、取扱説明書を確認してから手順に従うことが重要です。



誤った取り外しは破損やケガの原因になるので、落ち着いて行いましょう!
スプレーをかけ拭き掃除
取り外した整流板に洗剤水をスプレーし、布やペーパーで丁寧に拭いていきます。
油汚れが軽い場合はスプレーをして、すぐに拭くだけでもきれいになるはずです。
ですが、こびりついた汚れがある場合は、スプレーをかけて数分置き、油を浮かせてから拭くと効果的です。
汚れがひどいときは、流水で洗い流すとさらにきれいになります。



焦らず少しずつ汚れを落としていくのがコツです!
乾いた布で拭き取り・取り付ける
最後に整流板の水分を乾いた布でしっかり拭き取り、完全に乾かしてから元の位置に戻します。
水気が残っているとサビやカビの原因になるため、念入りに拭き上げることが大切です。
正しく取り付けができたことを確認したら掃除は完了です。



定期的にこの手順を繰り返すことで、レンジフードの吸引力を保ち、清潔な環境を維持できます!
レンジフードの整流板の汚れを防ぐ方法


レンジフードの整流板は、大切な役割を持っていますが、日々の料理で油汚れが付着しやすいため、こまめな対策も必要です。
最後に、整流板の汚れをできるだけ防ぎ、掃除を楽にする方法についてご紹介していきます。
張るタイプのフィルター(カバー)を使う
整流板専用の貼るタイプのフィルター(カバー)は、油汚れをしっかりキャッチし、整流板自体を汚れから守ってくれます。
フィルターには「整流板の外側に貼る」「青龍板の裏に貼る」「内部のファンに貼る」などのタイプがあります。
使用方法もシンプルで、汚れたら剥がして新しいものに貼り替えるだけなので、掃除の手間が大幅に減るでしょう。
サイズは60cmや90cmなど、幅に合わせて選ぶ必要があるため、事前にレンジフードの寸法を確認すると安心です。
消耗品であるためランニングコストはかかりますが、清潔を保ちたい方にとっては便利な方法です。



フィルターの替え時を間違うと換気力の低下などにつながるので、交換タイミングには注意です!
撥油加工やコーティングされた製品を使う
整流板自体に撥油加工が施されたタイプを選ぶと、油がこびりつきにくく、普段の掃除がとても楽になります。
メーカーによっては購入時点で加工済みのモデルもあり、リフォームやレンジフードの買い替え時に検討するのもおすすめです。
コーティングの効果は製品によって持続期間や手入れ方法が異なるため、説明書を確認しながら使うことが重要です。
日常的なケアも大切
どんなに対策・工夫をしても、油や煙は毎日の料理で発生してしまいます。
そのため、「日常的なちょっとしたケアが整流板を清潔に保つ秘訣」と言えるでしょう。
調理後に乾いた布で軽く拭くだけでも、油の積み重なりを防ぐことができます。



汚れが軽いうちに落とす習慣をつければ、数ヶ月に一度の本格的な洗浄も短時間で済むでしょう!
おわりに
レンジフードの整流板は、キッチンの快適さや清潔さを守るためには欠かせない存在です。
しかし、きちんとしたメンテナンスを怠ると、油汚れで掃除が大変になるだけでなく、換気効率が落ち、日常生活で不快感も増してしまいます。
使い捨てのフィルターの利用や撥油加工の整流板の導入、そして日々の簡単な拭き取り習慣をうまく組み合わせることで、掃除の負担を減らし、清潔な状態を長く維持することができるでしょう。
整流板を正しくケアすることは、家族全員の健康や快適な生活にも直結する大切な取り組みになります!